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ef - a tale of melodies. 07「reflection」感想

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前回は人の消えたOPにその姿は戻ってきたものの、彩るのは白と黒ばかりで、全体的に暗い印象のものになっているのは、本編が未だ闇の中にあるからでしょうか。EDのほうも、前々回は一人残っていたミズキすら消えてしまったところがありましたし。折り返し地点のここが最底辺で、これから這い上がっていくことを期待したいところですが……?

 

 AT-Xのほうでも放送が始まったので、改めて第一話を視聴していたのですが、ある程度進んでから見直すというのはやはり面白いです。同じ演出でも、進んだ先の話を知っていることで、受ける印象が違ってきますし、当時よりは何となくその意図が分かるような気がするというか。登場人物の台詞も、やっぱり受け取る意味が違って聞こえたりとか、以前は何気なく流したものが重要そうに聞こえたりとか、いろいろありますし。

 そんな中で妙に引っ掛かったのが、久瀬が夕に対して優子と思しき人物の話をしていたところ。第一期で夕と優子がずっとすれ違い続けて最後に再会できたようなのは、そもそも音羽が二つ存在したと第二期冒頭で明かされたことで説明されたわけですが、優子がみやこや景の前に神出鬼没に現れていたことについては何の説明もないままなわけで。どこか超常的な存在っぽい――平たく言えば幽霊っぽいと感じていたわけですが、あるいはひょっとしたら、彼女は本当に故人なのかも……? だとしたら、過去軸での物語はやはりバッドエンドで終わっている、ということになってしまいますが……。

 

◇夕-優子

優子の秘密を知った夕は、優子から渡されたナイフを手に雨宮のもとを訪れるが、どうすることもできずに終わった。……こっちは見ていてひたすら痛いですね。誰も彼もが、本当に独りぼっちで戦っているから余計に。

 

優子が夕を糾弾した件については、前回でも当時子供の夕にそこまで求めるのは酷だろうというようなことを思ったわけですが、今回もやはりどこか歪みを感じるもので、結局それは、優子の言う「復讐」の一言に要約されるものかと。夕を苦しませるために吐かれた言葉なのだから、それがどこか理不尽なものでも刃となり、第三者から見たら不当でも、罪悪感のある夕には十分傷を抉るものになる。例のナイフを渡したのも、夕が雨宮を殺せないと分かっていて(期待はしていたかもしれませんが)、苦しめるためにと考えれば今回の展開も納得ですし。とはいえ、ラストの優子の様子を見ると、彼女の復讐は結局自分も他人も傷つけているだけのようにも見えるのですが。助けて欲しいと思いながらも、助けを求めることに疲れて諦めて、怒りをぶつける形でしか悲鳴を上げられない……みたいな。だから、それは誰も彼もを傷つける刃にしかならない、と。

 

悪役ポジションにいる雨宮も、彼一人のシーンを見れば、彼もまた何かに囚われて闇の中にいるキャラであることが見えるわけで。優子が強いという夕も、決して彼女が思うほど強くも何でもなくて……というより、強くいられるとしたら、それは一人で立ち続けることだけというか。みんな、自分のことだけで手一杯か、自分のことすら持て余している状態なのに、それでも目の前の問題に一人で向き合わねばならない。……だから、雨は止まないし、画面のこちら側で見ているこっちも痛くて仕方ないんだろうなぁと思います。

 

◇久瀬-ミズキ

 久瀬に拒絶されたミズキが、景の励ましによってもう一度ぶつかることを決めるものの、再び拒絶されて終わった……といったところでしょうか。

 

 前々から、この現在軸でのミズキと久瀬の物語には、苦しむ彼らに手を差し伸べて背中を押してくれる存在があることを書いてきましたが、今回でもまた改めて示された感じです。全体的に暗いシーンが多かったにも関わらず、ミズキと景が駅で会話するシーンと、久瀬を案じる夕と凪のシーンだけは光が存在していましたから。一筋の光も射さず、渦中の人物だけで終始していた過去軸がどれだけ深い闇の中にいるのか、二つを比べるとより鮮明に見えてくるような。だからこそ、何度も書いているように、ミズキたちの物語には今は辛くても希望が持てるし、夕たちの物語にはハッピーエンドが見えないのですが。とはいえ、今回の夕の言葉を考えれば、過去軸においてはバッドエンドを迎えていたとしても、夕と優子にとってはそれで終わりではなく、二人の物語は未だ続いているということになりそうですが。

 

 再び久瀬のもとへ突撃したミズキは、久瀬の、それこそ二人の間の空間を切り裂くような言葉の嵐にその場を去ってしまったわけですが、この行動がどういう意味を持つのかがちょっと気になるところ。単純に考えれば、久瀬の拒絶の言葉に打ちのめされて……ということになりますが、久瀬が最後に投げつけた問いが「何故キミはそこに存在しているのか?」というようなことだったので、必ずしもそうとは限らないかな、と。ミズキが何らかの悪夢を見ていることは示唆されているので、もしもそれがその問いと結びつくような何かなら――例えば、ミズキは過去に自分の存在を否定されるような傷を負っていたとしたら――、ミズキがあの場を去ったのは、そこに触れられたからではないか、なんて。

……まあこれは、二人の状況が、ミズキのほうから働きかけるだけでは動かないほど膠着してきたので、ここらで立場が逆転するような、拒絶で固まった久瀬が動かざるを得ないようなことになれば、何か進展を見せるのではないかという期待があって考えたことではありますが。とはいえ、ミズキが何らかの問題を抱えていそうなのは確かですし、ミズキverのEDの最後に出てくる、顔の部分が光で見えない写真がずっと気になっているのもあるのですが。

 

◇次回「reutter

 

作者:s_396n

更新日:2008年11月20日 12時18分

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機動戦士ガンダムOO セカンドシーズン #7「再会と離別と」感想

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石川智晶

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 マリナの不幸っぷりが行き着くところまで行ってしまったと思うくらいになっていたり(此処まで堕ちてしまうと、いっそここからは上がるだけだ!(笑)とか思わなくもなかったり)、案の定トランザムしたダブルオーが不具合を起こしたり、そんなダブルオーを前に、ミスター・ブシドーが歓喜も興醒めもどちらも今の彼ならこう来るだろう的な反応を見せてくれたり(笑)と、細かいところでの見所も相変わらず多いお話でした。

(※11/17 ちょっと追記しました) 

 

◇沙慈

 前回は引き金を引くか引かないかというところで終わっていたわけですが、結果として沙慈は引き金を引けずに終わったようです。お話としてはどっちに転んでも面白いだろうなーとは思っていましたが、こうして結果が出てしまえば、より面白い方向に転がったかな、という気がします。ここで引き金を引けなかったことで、沙慈の進む道が、刹那たちとは明確に分かれたものと思いますので。

これまでは、武力を持って戦うCB(刹那)と武力でなく政治的な方面で戦うマリナがいたわけですが、ここに、武力行使以外のやり方で戦う沙慈が加わったかな、と。CBに残って機体の整備などをやる以上(戦闘後の様子を見る限りだとそっち方面で暫く協力するっぽいので)、それが結果的にまた誰かの命を奪うことには繋がるわけですが、それでも、モビルスーツで戦うとか砲手を務めるとか、そういうのとは違う方向に進むことは、それはそれでちゃんと価値はあると思います。むしろ、主人公格のキャラでそういう方向に進むのはそうそう見ないと思うので、これから彼がどんなふうに進んでいくのか楽しみです。仲間を心配したりその無事に安堵したりする刹那を見て、沙慈の刹那に対する感情も少しずつ変化し始めてきたようなので、その辺も楽しみですしね。

 

 そして、最後まで引き金を引けなかった沙慈を見ても、不甲斐なさを罵倒するのでなく、それどころか「それでいい」なんて洩らしたイアンも良かったです。散々「撃て」と言っていたけど、それも実は沙慈を試していたのか、なんて思ってしまうくらいで。というより、刹那以外では唯一(?)まともに沙慈と言葉を交わしていた人なので、沙慈がどういう人間か多少は分かっていたとすると、むしろほっとしていたのかも? まだ暫く沙慈はCBに残りそうですし、整備士同士でどんな会話がなされるのかも楽しみですかね。

 

◇再会と離別と

敵同士が墜落して二人きりとなると、一触即発のぴりぴりした空気とか、敵同士故のどこかすれ違った会話とかを考えてしまうところですが、意外とあっさりとソーマの人格からマリーの人格に変わって(戻って?)しまったので、ほとんど衝突することなく和解となっておりました。というか、マリーの人格が出てくることは予想していましたけど、完全にマリーのままになって、なおかつあっさりとCB側に来ることになるのはさすがに予想外でした。……というか、あの場に放っていくわけにはいかないから一旦はCBに来るのでしょうけど、その後はどうするのですかね。今の世界だと何処に行っても安全に暮らせる保証がないような。となると、CBで戦闘以外の何かを担当ということになりますかね。どう見ても人手不足なので、やることは有り余っていそうですし。

 

 マリーによって、ソーマ・ピーリスが上書きされた人格であることが語られましたが、やはり気になるのは、これで完全にソーマはいなくなってしまったのか、ということ。ED映像を見た感じだと、このままパイロット職から離れることは納得できるのですが、物語的には、こんな序盤であっさりマリーに戻られると、もう一波乱あるのではないかと疑ってしまうものがありますし(走馬灯っぽい回想が流れたのを見ると、これで決着という可能性も否定できませんが)。それに、このままだとソーマという人格は何だったのかという話にもなってしまうような。マリーにとってのソーマは、アレルヤにとってのハレルヤのような存在でもあるようですし、そうなると、ファーストシーズンラストでのアレルヤとハレルヤのことを考えると、この終わり方では何か違うような気がしてしまうというか(副人格(?)のほうが消えたという点では同じなのですけど)。前回、ソーマが「ピーリス」という名を忘れたくないと言っていた件もありますし(セルゲイが最後にその名前を呟いていたので、ソーマの願いは叶っているとも言えなくもないですけど)。マリーがセルゲイに向かって言ったことなどを考えると、ソーマという人格がいたことも決して否定されているわけではないのですが、どこかでもっと明確に肯定されるイベントが来るような気がしてしまいます。……まあこれは、セルゲイとか、前回せっかく仲良くなったルイスとの縁が切れてしまうのが淋しいというか、そっちとも繋がって欲しいなぁという期待というか願望があるから、そんなふうに思ってしまうのかもしれませんが。

(※追記)

 「ソーマ」と「マリー」の二つの人格が存在することが肯定されて、お話としてもテーマとしても綺麗にまとまっているはずなのに、何かすっきりしないというか、上記のようなことを思ってしまうのはどうしてかずっと考えていたのですが、一つ思い当たりました。これ、肝心のソーマがいないんですよ。マリーも、アレルヤも、セルゲイも二人の存在を認めたけど、ソーマが最後に自分を定義したのは「超兵」であって「ソーマ・ピーリス」ではないんですよね。だから、この件はまだ終わりじゃなくて、どこかでソーマが、マリーのことも含めて自分がどういう存在か受け入れて、そして、自分を「超兵」という戦うための”道具”でなく、「ソーマ・ピーリス」という一人の”人間”として存在することを認めるイベントが来ることを期待する気持ちがあるのではないかと。そう考えると、今回でソーマが消えてマリーとなったのは、マリーがソーマの中で眠りながらもソーマを通じて得た経験も統合して今のマリーとなったように、ソーマもまたマリーの中から世界を見ることで「超兵」でない自分を獲得できるようになるためかなぁ……なんて。

 

 「再会」がアレルヤとマリーを指すなら、「離別」はセルゲイとソーマを指していたのかと思うわけなのですが、そのセルゲイの引き際がかっこ良すぎます。CBによって引き起こされた死を糾弾したように、その罪は罪と指摘しながらも、五年前の救出劇の礼を言ったように(五年前に一度聞いただけの声を覚えているのも凄いのですが)、その功績は功績として認めるという。これがきちんとできる人ってなかなかいないと思いますので(例えば沙慈なんかは、助けられたことよりも、CBに対する憤りが勝っていたと思いますし)。更に、アレルヤとマリーの覚悟とか想いをちゃんと見届けて受け取って、良いように取り計らってくれた上に、帰り際に遭遇したガンダムには二人の位置を教えていってくれるという……もう、どんだけ良い人なんですか、と(笑)。ここまで人格者だと、いつ退場するなんて展開が起こるか戦々恐々としてしまいますよ。というか、彼が死ぬようなことがあったら、そんな世界は絶対間違っているような。

 

 とまあ、そんな感じでアレルヤ・マリー・セルゲイに関しては綺麗に決着がついたわけですが、一つだけまずいことになったのがルイス。ソーマが戦死となったことで、CBに対する憎しみが更に増してしまったわけで。……前回二人が仲良くなったのが、まさかここでルイスの憎しみを更に煽るためだけ、なんてことはないと思いたいところですが……。

 

◇イノベーター

 まさかCパートでこんな爆弾がくるとは思っていませんでした。本編が綺麗にまとまっていたので、何か描写されるにしても、後日談的な何か(アレルヤ帰還時のシーンとか)か、ちょっとした伏線程度かと。それがまさか、ティエリアの前にリジェネ登場とは。イノベーターが接触してきたというだけでも驚く展開なのに、それがリジェネというのがまた。しかも、遺伝子が同じとか、何かとんでもないこと言ってくれちゃっていましたし。

 

 とはいえ、イノベーター関連も気になるところではありますし、謎のほうが多い彼らについての話が始まるのは歓迎するところです。ティエリアが落とされそうなのが怖いところではありますが、そこはセカンドシーズンに入って結束力の高まったCBメンバーに頑張って欲しいところ。イオリアと関連の深いイノベーターは、彼らにとっても避けて通れないことかとも思いますしね。

 

◇次回「無垢なる歪み」

アレルヤの問題は一段落ついたところで、次はティエリアの番になりそうです。

リジェネがティエリアの前に姿を現し、リボンズもまた出てきそうな様子で、これはどうなるのか気になるところ。同時に、イノベーターという存在がCBの前に出てくるとなると、新たな展開が始まり、そこから物語が加速していきそうで、楽しみでもあります。

作者:s_396n

更新日:2008年11月17日 1時46分

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ef - a tale of melodies. 06「flection」感想

ef-a tale of melodies. ENDING THEME ef-a tale of melodies. ENDING THEME
雨宮優子(中島裕美子)

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 今回のクライマックスと思しきシーンから始まった冒頭に続いたOPからして、インストルメンタルで人物なし、一部(?)白と黒が反転しているところあり、と、不吉な気配を感じさせていると思ったら、案の定本編が凄いことになっておりました(汗)。現在軸のストーリーも凪の爆弾発現で大変なことになりかけていたものの、それは今回一切出て来ずに過去軸のみのストーリー。そしてそこで語られたのは、優子が今までずっと秘めていた重い、重い真実……。

 

今回、過去のストーリーのみに絞られていたのは、そこの話をじっくりやるというのもあったかもしれませんが、それ以上に、明るい要素を一切出さないようにするためだったのでは、という気がします。ミズキも大変なことにはなっているけど、それでも彼女や、第一期でそれぞれ抱える者を乗り越えた者たちの出番は、それだけで希望の光となりかねないですからね。

 

◇夕-優子

夕が優子に告白し、それを聞いた優子が、自分の抱えていた秘密を夕に明かす。

 

まとめてしまえばそれだけの話なのに、そこで語られていた物語は、何だか凄いパンチとなって飛んできた気がします。これ、原作ゲームのテキストとして読んでも衝撃を受けそうな気がしますが、アニメになっても、その演出と演技(仮面は相変わらず分かりやすいし、今回新規で出てきたタロットカードは、全てのカードを把握しているわけではないので完全に理解はできてないけど、くるりと上下がひっくり返るところなんかは唸らされるし、ラスト付近で優子が心情を告白するところは、第一期のみやこの留守電を思い出させる迫力と薄ら寒さがありましたし)で心臓をがしっと摑まれてしまうものになっていたような……。内容は痛いのに、その表現や構成には相変わらず脱帽です。

 

 優子が現れてからどこか不安定になっていた凪でしたが、彼女については一応今回で決着がついたと考えても良いですかね。訳も分からず苛立って、遂には絵が描けなくなって……そうしてようやく、自分が怯えていたものが何かに気づいた。ずっと一緒にいると思っていた二人の友人が、同時に離れていく……変わらないと思っていたものが、否応なしに変わっていこうとしている……自分だけを置き去りにして。優子の存在によって凪が変化を見せ始めたのは、久瀬が離れていく淋しさを夕がまだそこにいることで誤魔化していたのが、その夕までもが離れていく気配を感じ取ってのことだったのかもしれません。

でも、今回でようやく自分の気持ちに気づいて、泣きながら絵を描くことで向き合った凪は、未来の世界で弟を姉として激励し、死を間近にした友人のもとへ駆けつけた(?)彼女に繋がるものが見えた気がして、これなら彼女はもう大丈夫かな、と思えるところ。ひょっとしたらまだ一波乱あるのかもしれないけど、それでも凪なら大丈夫な気がします。……むしろ、これから大変そうな夕を助けてやってくれと言いたいくらいですし(苦笑)。

 

 過去の久瀬を見ていると、死をすぐ隣に感じ、夢も希望も失った人間がどんなふうになるのかを見せつけられて悲しくなります(同時に、今のところ彼が、未来でのミズキのようなムードメーカー的役割に見えるのも何の皮肉かと……)。高校時代の彼は、さり気なく友人を気遣って(現在でも夕に対してはその心を失っていないような気はしますが)、足踏みして大切なものを逃さないようにそっと促すような役回りになっているというのに。でも、そんな久瀬の姿が見えるからこそ、「melodies.」で語られるのがこの二つの物語であることに何だか納得してしまいます。状況は違うけど、過去の優子と未来の久瀬は、たぶん同じ位置づけなんですよね。自分の身に降りかかったことに打ちのめされて、助けを求めているのに素直にそれは言えなくて。目の前に現れた希望を摑めたとしても、未来が見えないのも。

 でも、そんなふうに同じように見える二人でも、優子の場合は、既に夕が最初の選択肢を間違えたために優子が取り返しのつかないほど傷つき、それでも手を伸ばすためにはほとんど夕一人の力で頑張るしかないように見えて、久瀬の場合は、今のところミズキには何の落ち度もなくて(ないですよね?)、彼女が諦めずに近づこうとしたら、たぶん助けてくれる人が周りにはいるから、辿り着く未来へ至る道に射して見える光が違うのかな、と思います(優子の場合、第一期・第二期の話から、過去軸ではハッピーエンドで終わらなかっただろうことが見えているせいもあるでしょうが)。……だからこそ、この物語のラストは、第一期の三つの物語を受けた、久瀬-ミズキの物語(夕-優子とは違う道を辿ってハッピーエンド)を経て、今度こそ夕-優子の物語がハッピーエンド(完全にハッピーエンドとは言えないかもしれないけど)を迎えるものになるのかな、と今のところは予想しているのですが(……なので、今は困難でも、久瀬-ミズキはちゃんとうまくいくと考えております)。

 

 夕が優子への気持ちを自覚して告白し、優子が秘めていた傷跡を曝け出したことで、過去軸の物語もようやく折り返し地点が来たのかな、と思うところですが、今回の二人を見ていると、果たしてこれからどうなるのかが怖いところです。夕がようやく優子と向き合う気になったのは良かったのですが、これまでの話から優子が抱えているものが半端じゃないだろうことは予想できたので、向き合う気になっても覚悟は足りないだろうなぁというのが、一歩踏み込んだ夕を見た印象だったわけで、必死で紡いだ言葉を優子に切り返される様は、それが間違いでなかったことを思わせるもの。

とはいえ、施設時代のことを責めるのは、優子視点で見れば「どうして助けてくれなかったの」と恨み言をぶつけたくなるのも分かるものの、夕の側から、あるいは第三者として見ていると、無茶を言うなと思ってしまうところで。妹と優子を重ねたくなかったという拒絶の理由を優子は嘘と断定したけど、実際のところどうだったのかは夕がはっきりと語っていないので何とも言えないですし、どちらが本当だったとしても、妹の死を引きずっていた夕にあれ以上の対応を求めるのは酷というものかと。お互い身寄りもいない幼い子供だったわけですから。それにそもそも、仮にあのとき夕が優子を妹として受け入れたとしても、うまくいったとは限らないわけで。むしろ、夕が積極的に妹の代用品を求めるような人間だったら、結局のところ今と同じところに落ち着いていたんじゃないかと思えてしまいますし。……まあ、それでも優子にとっては、好きな人かそうでないかの違いがあるので、ここまで壊れることはなかった、というのもあるのかもしれませんが。

 

何にしても、夕にとっても、優子にとっても、これからが正念場ですかね。上記のとおり、過去軸における物語では、この二人はハッピーエンドでは終わらないだろうなぁという予想をしているので、この先の物語を見ていくのは辛そうではあるものの、それでも少しでも救いのある結末を迎えて欲しいと願うところです。

 

◇久瀬-ミズキ

 今回はお休み。

 

◇次回「reflection

 

作者:s_396n

更新日:2008年11月12日 21時50分

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機動戦士ガンダムOO セカンドシーズン #6「傷痕」感想

CDドラマ・スペシャル 機動戦士ガンダムOO アナザーストーリー「Road to 2307」 CDドラマ・スペシャル 機動戦士ガンダムOO アナザーストーリー「Road to 2307」
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 ファーストシーズンから第五話までにばら撒かれたピースがそれぞれ一つの線に繋がり出したり、それでいてこの第六話でも新たなピースがばら撒かれたりと、登場人物同士の繋がりが動きを見せ始めたのが妙に面白かった第六話でした。

 

◇二人の戦術予報士

 以前、カティがスメラギさんの戦術を見て、何か心当たりがありそうな気配を見せていたので、スメラギさんがクジョウという名前だった頃を知っていることや、そこからCBの指揮官=クジョウに気づく可能性は考えていましたが、思っていたよりも因縁がありそうな関係だったようです。かつて二人の優秀すぎる戦術予報士が、それ故に友軍同士の戦闘を引き起こし、大勢の味方を失った……というように受け取れましたが、その戦術予報士がスメラギさんとカティだった、と。スメラギさんがかつてとんでもない戦術ミスをしたらしいことや、正規軍からCBに来るくらいなので軍属時代によっぽどの何かがあったのだろうとは思っていましたが、まさかこんなこととは。当時の詳しい状況は分からないので、一視聴者としては、(誤情報の件などから)それすらも誰かが裏で糸を引いていた、なんてことも疑ってしまいますが、何にしても、見ている側としては面白い因縁になったものです。そんなミスをした二人が、形は違えどどちらも戦場に居続けている、というのも含めて。

 今回の作戦では今のところ、スメラギさん不在の状態での出撃となったため、カティのその考えは一時保留となってしまったわけですが、スメラギさんが目を覚ました様子はあったので、今回の状況を打開するために復帰してきたらまた分からなくなるのかも。スメラギさんのほうも敵の指揮官が誰かなんてことは知らないので、これはお互いがお互いを確信してからが面白くなりますかね。

 

◇沙慈

 ティエリアが沙慈に気づいて、カタロン襲撃の真実を問い質し、その軽挙妄動を叱ってくれたので、ちょっとほっとしました。真正面から沙慈にその罪を突きつけてくれたので(それも、言うべきことは全部言ってくれたかと)、これなら沙慈はちゃんと前に進めるようになるかな、と。

そんな沙慈がまず出した答えが、自分のせいで招いた惨劇の償いに、彼らの移送を自分も何か手伝いたい、というものでしたが……そうして沙慈が初めて引き金を引かねばならないところへ向かってくるのがルイスというのがまた……容赦ない脚本だなぁ、と(笑)。沙慈がロックオンしていた機体がルイスとアンドレイのどちらのものかは分からなかったし(前後の描写を考えるとルイスっぽいですが)、そもそも今回はその結果が出る前に終わってしまったのでどうなったか分かりませんが、これはどっちが撃たれて戦闘不能になっても、二人がいずれ再会することになったときのことを考えると面白そうですかね。

……あと、今回はすれ違ったまま終わるのかもしれませんが、カタロン移送の手伝いに来たのがネーナというのは、沙慈との接触が楽しみになるところでした。今出会って彼女がハレヴィ家の悲劇を招いた張本人と知っても、沙慈自身がカタロンの惨劇を招いた直後なのでどうなるか読めないですが、それだけに見てみたいような気もしますし、もっと後に今よりも世界を見るようになって精神的に成長した沙慈で、というのも見てみたい気がしますし。どうなるにしてもそのときが来るのは楽しみです。

 

◇アロウズ

 捕虜(沙慈)脱走の咎を甘んじて受け、自分の失態で虐殺作戦に参加させてしまったことを部下(ソーマ)に詫びる……相変わらず作品一のまともな人間であることを見せてくれるセルゲイが相変わらず良いキャラです。

 

 それはそれとして。超兵であることを自分に言い聞かせるソーマと地上部隊に合流したルイスが接触するという、意外な組み合わせが出てきました。ファーストシーズンでは住む世界がまるで正反対の二人だったため、この二人が知り合うというのだけでも面白いのですが、どちらも自分の中に矛盾を抱えた者同士というのも興味深いところ。この邂逅が今後どう作用してくるのかは気になるところです。まさか、ソーマがルイスの抱えるものを彼女自身に聞かせるためだけの出会いとは思えませんし。

 ……ああ、でも。アンドレイ→ルイスのフラグを立てるためのシーンだった可能性はあるのかも。アンドレイの様子がおかしいのを見たときは、ひょっとして知り合いなのか?なんてことも思いましたが、どちらかというとあれはアンドレイがルイスに一目惚れしたというのが正解のようですし。……となると、アンドレイ。今後の彼のルイスへの関わり方次第では、嫌いになるキャラかもなぁ(笑)。ファーストシーズンから見ている者としては、今更出てきたそんなのにルイスがなびく様なんて見たくないですし。今のルイスが危なっかしいからこそ、成長した沙慈が彼女を救うことを期待してしまうわけですからね。

 

◇苦戦

 戦術予報士不在のまま始まった戦場では、マイスターたちがそれぞれ抱えるものが見事に露呈してしまった感じが。今のところ敵を撃墜しているっぽいライルは、今回は抱えた憎しみがうまい方向に作用しているように見えますが、このままただ復讐のためだけに引き金を引くのでは、兄と同じ結末を辿りかねないところで。

アレルヤは相手がソーマ(マリー)と気づいてしまったことで、途端にまともに戦えなくなってしまいました。彼にとってのマリーは倒すべき敵ではなく救うべき相手なので、アレルヤ個人としては間違っていないのかもしれませんが、CBのガンダムマイスターとしては駄目だろうなぁ、と。次回でここにテコ入れが入りそうなのは、そこを少し何とかしないと、アレルヤがソーマが出てくるたびにマイスターとしては使い物にならなってしまうからなのかも。

 

刹那の場合は彼個人の問題というよりファーストシーズンからの因縁ですが、今回の戦闘で一番気になるのは、ダブルオーガンダムがどうなるか、かも。今までも今回もイアンが口を酸っぱくして「トランザムは使うな」と言うたび、視聴者の一人としては「刹那は必要と思えば躊躇いなく使うだろうなぁ……」とか思っていたわけですが、とうとうそのときが来てしまった感じで。

次回のアレルヤたちの状況は、トランザムを使用したダブルオーガンダムが暴走してあんなことに……なんてのも考えられたりするわけですが、それよりも問題なのは、それによって今回は危機を脱したとしても(というか脱してもらわないとヤバイのだけど)、それでダブルオーガンダムが暫く使用できなくなるなどのトラブルが発生すること。ただでさえカツカツの戦力で戦っているCBなので、ガンダムが一機、それも現存の機体の中ではおそらく一番の性能を持っていると思われるダブルオーガンダムが抜けるのは相当痛いのではないかと思うので。ただ、もしもそれによって、刹那がガンダムに乗れない=戦うことができない、という状況になったとしたら、それはそれで面白そうですけどね。戦うことしかできないと思っている刹那が、期せずしてその唯一のことができなくなってしまったら……。以前にマリナからガンダムに乗って戦う以外の道の存在も仄めかされていましたし、そのための彼の物語がスタートするのかな、って感じになりそうで、そうなったらなったで楽しみかも?

 

◇次回「再会と離別と」

海上での戦闘。堕ちる機体。漂着した孤島。そこで再会する素顔の敵。……な感じでしょうか、次回は? 「ガンダムSEED」でも「コードギアス」でもあったアノ展開がひょっとして次回来ちゃったりするのでしょうか? それも、ソーマとアレルヤで。…………それは、楽しみだ(笑)。

ただまあ、ナレーションを聞いていると、それによってソーマが消えてマリーが出てきそうなのが心配なところではありますが。今回、“ピーリス”という名前を忘れたくないとソーマが言っていたのはこのための伏線だったのかなぁ、とか。出会って以降の二人がどんな時間を過ごしたのか、とか、マリーからソーマへと変わるときに何があったのか、とか、その辺の過去は気になるので普通に楽しみですけどね。

作者:s_396n

更新日:2008年11月9日 21時4分

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ef - a tale of melodies. 05「utter」感想

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 昨日は主題歌の発売日、ということで、OPがフルで聴けるのを楽しみにしていたのですが……残念ながらそれは叶いませんでした。バイト先にあるCDショップは置いてなかったし(今までのELISAさんの曲は置いてくれていたので期待していたのですけど……)、保険として予約注文しておいたamazonからは入荷が遅れているとのお知らせが……まあ、そういう連絡が来ただけマシなんですけど。とはいえ、新たな発送予定日が座して待つには微妙なところだったので、他に探した結果、楽天に在庫があったのでそっちにしてしまいました。

 

 さて、また微妙にOP映像に変化が見られた今回。前回の次回予告からの期待どおり、今回は景&京介(+映研部長)が再登場。第一期でははっきり付き合うところまでは描かれなかったと思うのですが、あれからこの二人もいつの間にやらそういう関係になっていたようで。そこら辺も見たかったような気もしつつも、何はともあれ第一期組はみんな幸せそうなのが何よりですかね。現在進行中の二組が停滞しているので尚更。……というか、こうして改めて各キャラを見ていると、駄目人間とか言われている京介が、一番メンターポジションにいるように見えるのが面白いところです。

 

◇夕-優子

 今回は、ただやり過ごすことをやめて初めて反撃に出た優子(今まで散々やられていて、なおかつ相手が先に人の鞄を漁ろうとしたのなら、先に手を出したのは優子でもこれは反撃と言っていいと思う)をめぐるエピソードでした。

 

 現在軸での久瀬が酷い男街道驀進中なので、過去軸の久瀬の良い人っぷり(というよりムードメーカー?)が際立ちます(過去軸では久瀬、現在軸ではミズキがそのポジションにいるのも興味深いところ)。もっとも、凪にとってはそんな久瀬の行動は、彼女の苛立ちを更に募らせるものにしかならなかったようですが。赤ペンで自分の鏡像に線を引いていく様は、まるで自傷しているように見えてなかなか怖いものがありましたし……。過去軸の夕の周りって、久瀬以外がいつ爆発してもおかしくない爆弾ばかりのようで、いつそれらが決壊するかと思うと冷や冷やします。

 

 その爆弾でも最たるものが、雨宮先生でしょうか。絵を描こうとして描けずにいたシーンを見ると、彼もまた、夕とは違った意味での震災の被害者……というように見えなくもないですが、その方向が狂ったものに見えるのが怖いところで。ケンカの原因を聞いてあっさりと優子を許したところなんかを見ると、優子が鞄の中に持っていたという“何か”は(OP映像と、それを喉元に当てた雨宮の行動からすると、ナイフでしょうか? となると、優子の「見てみたい」という言葉もなかなか怖いものになるのですが……)、彼のその狂気の象徴なのではなんて思ってしまいますし。少なくとも、誰かに見られたら、彼の破滅にも繋がりかねないものだというのは想像できてしまうわけで……。

そんな彼と共にいるときの優子を見ると、夕といるときの彼女を知っていると余計に、夕には今いる場所から彼女を引っ張り上げて欲しいと思ってしまいますが、そのためには雨宮兄妹の闇(鍵の一つは優子の腕、ですかね。寝るときも外さない手袋、肩の傷(ひょっとして今回のケンカで付いたものではない?)、雨宮の言葉を考えると)に足を突っ込む必要があると思われるわけで、そのときが最大の鬱展開になりそうなのを考えると、夕にとってはどちらが良いのか分からないところです。未来に目を向ければ、少なくともこの二人の過去軸での結末が、完全無欠のハッピーエンドにはならないであろうことが分かってしまっているわけですから……。

 

◇久瀬-ミズキ

現在軸での今回の話は、ミズキと久瀬のお話よりも、新堂姉妹のお話がメインとなっておりました。景と千尋、それぞれがそれぞれの物語を乗り越えることで、ようやく本当に和解することができた、と。

 

二人が再会して、わだかまりのない仲の良い姉妹に戻るまでのシーンは、それだけでも良いものでしたが、凪の解説を聞くと、そんな言葉では足りないことに気づかされました。事故のことを、自分が悪かったと互いの思いを告白することで和解するだけなら、これまでだってできること……というより、できたことだった。でも、そこに関わってくるのが、千尋の記憶リセット。互いを許し合っても、そのときが来た瞬間、千尋は自責に戻ってしまう。そのたびに千尋は自分を責めて、景は許し合ったはずの罪を何度も聞かされる。それの繰り返しでは、千尋はいつまで経っても救われないし、景もすり減っていくばかり……確かにこれは、これ以上二人が傷つかないようにと引き離すことを考えるのも自然なのかも。でも、二人が互いに抱えていたものを乗り越えたことで、ようやく本当に手を取り合うことができたというのは、本当に嬉しいものです。

 

 和解できた新堂姉妹に対して、久瀬に拒絶されて落ち込み中なのがミズキ。そんなミズキの前に愛しの(笑)景先輩が現れるところは、途端に豹変したミズキの様子もあって、この子のほうが王子様なのではと思ってしまうぐらいのものがあったかも(笑)。顔を見るだけでちょっと元気になれて、いざとなったら相談する可能性もあるわけですから、景がミズキにとってどれだけ別格の存在なのかよく分かったシーンかも。この先ミズキと久瀬がうまくいったとしても、何気に久瀬にとっては最大のライバルになるのでは……なんて思ってしまうくらい(笑)。ミズキが何でこんなに景が好きなのか、そうなったエピソードも見てみたい気がします。

 それはそれとして。新堂姉妹に対してはその和解の橋渡しをした凪が、ミズキに対しては最後通牒を突きつける役になるというのは興味深いところ。まあ、これ以前に久瀬と一緒にいたシーンがあったことを考えると、久瀬に彼女役を頼まれた、というのが妥当なところでしょうが……(久瀬が言った婚約者が凪で、手紙も今回の来訪もそれ絡み……という可能性もなくはないですが)。これを受けてミズキはどうするのか……。凪が実際のところどういう立場なのかでも変わってきそうですが、過去軸の彼らとは違い、ミズキは彼女が諦めないことを選ぶのなら手を貸してくれそうな人たちが周りにいるので、めげずに頑張って欲しいところです。

 

◇次回「flection

作者:s_396n

更新日:2008年11月6日 12時49分

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機動戦士ガンダムOO セカンドシーズン #5「故国燃ゆ」感想

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今週は久しぶりに放送時間までに帰って来られませんでした。ここのところ、以前と少しシフトが変わって日曜日の勤務時間が長くなっていたものの、何とか間に合っていたので今週も何とかなるかと思っていましたが、やはり三連休となるとそう甘くはなかったようです……。

そんなわけで、一日遅れの感想です。

 

 さて、今回の話。見ながら、今回の話のキーワードを上げるとしたら「転機」かなぁ、と考えていたように、それぞれの起こした行動が、あるいは起こされた行動が、登場人物たちの今後に大きく影響を与えるようなものになっていたような気がします。

 

◇行動と結果

 今回一番大きな転機を迎えたと思ったのが、沙慈。彼がカタロンの基地を抜け出したときには、何とな~く嫌な感じはしつつも、「なるほどこれがセルゲイさんと出会うことに……」程度しか考えていなかったのですが、拘束されて尋問ということになった辺りから、嫌な感じがどこに繋がるのかが見えてきて冷や冷やしておりました。疑わしい人物でも、頭ごなしに決め付けるのではなく冷静に情況と情報を判断してきちんと相手の話を聞こうとするなど、セルゲイのまともな大人の(というより人間の?)態度が際立つのが、更に拍車を掛けた感じで……。聞き耳を立てる下士官のシーンがなければ、セルゲイが良いように取り計らって……とか、希望を抱くこともできたのですけど。せめて、ここでできたセルゲイとの縁が、どこかで良い方向に繋がることだけは期待したいところなのですが……。

 ただまあ……沙慈には悪いけど、展開的には面白いとも思ってしまうのですよね。今まで散々CBを批判してきた沙慈が、それこそ「コードギアス」ならこんなブーメランが当たり前のように返ってくるようなことを今回もまた刹那に向かって放っていた彼が、自身の行動の結果を突きつけられることになったわけですから。行動の結果、戦禍を拡大し、多くの死傷者を出したCBを罪人とするのなら、沙慈もまた今回その罪人になってしまったわけで。現実を知らないままただ一方的に非難していた沙慈にとっては、これ以上ない手痛いしっぺ返しが来たことになりますかね。

 こうなると、次回以降の沙慈がどうなるのかは楽しみなところ。まずはおそらく落ちるだろうことを考えると辛いのもありますが、その果てに彼が出す答えは気になりますからね。あの場から逃走るのか、カタロンの基地に戻って真実を告げるのか……。逃走したところで何処かに辿り着けるとも思えないので(辿り着いたとしてもアロウズの捕虜という気が……)、カタロンに戻るのですかねぇ。予告では、カタロン構成員がCBを非難しているようなシーンがあったような気がしましたが……。

 

 沙慈に次いで今後が気になるのが、ソーマ。一期の頃なんかは、超兵としてただその役割に殉じていた彼女ですが、セルゲイとの交流を経て人間らしくなり、彼の養子となることを望むまでになった先で突きつけられたのは、オートマトンによる一方的な虐殺という、自分が身を置く場所の現実。作戦を知った時点でも良い顔はしていませんでしたが、実際にその現場を見たらその衝撃はかなりのものだったようで……。何だかこのままだと、養子の話はやっぱりやめて、超兵として突き進みそうなのが怖いところですが……そこに、セルゲイやアレルヤが絡んできて、また何か違う道が開けたりするのでしょうか……?

 

 今回の件でアロウズへの怒りや憎しみを強固なものにした、というようにしか見えなかったし、おそらく本人もそんなふうにしか考えていないと思いますが……行動の結果を突きつけられたという意味では、ライルも同様かと。彼がカタロンとの繋がりを残したままCBに来なければ、“今回の”虐殺は起こらなかったかと思われますので(無論、前回のCBの窮地をカタロンに救われることも起こらなかったことになりますが)。カタロンとの繋がりを残していたこと自体は、そのコネがいつか有利に働いたかもしれないことを考えれば一概に悪いとは言いませんが、それを秘匿したままスパイ紛いのことをしていたのはいけなかった、とは思うのですよね。機密漏洩がまずいけないわけですが、更にはそれが原因で、下手したら二つの組織両方に大打撃を与えることになった可能性だってあるわけですから。だから、敵に直接情報を洩らしてしまったのは沙慈だけど、そうなった一因はライルにもあるのではないかな、と。

 ……まあ、ライルの機密漏洩は近いうちにバレるだろうと思っていたので、そのときが来たということですかね。とすると、ライルはそろそろ、「ジーン1」と「ロックオン・ストラトス」のどちらを選ぶのか、あるいはどちらも選ぶか(選ばないのか)を決めるときが来たのかもしれません。仲間を殺されたからか、今までで一番感情を剥き出しにしていたのも、それを暗示していたのかも……。

 

 CB自体にとっても、今回の虐殺は一つの転機かと。彼らは当面の目的としてアロウズの打倒を掲げていましたが、正直なところ、彼らのうちどれだけが肌でその必要性を感じていたかは少し疑問に思うところもありましたので。四年間、あちこちを一人で放浪していたらしい刹那はたぶん、CBの中では一番分かっていたと思いますが、逆に最近まで世界からは隔絶していた(させられていた)スメラギさんやアレルヤは、それこそデータ上でしかアロウズのやっていることを知らないのではないかな、と。他のクルーも、基本的にはみんな宇宙でCB再生のための準備に追われていたのではと思うので、こうして目の当たりにするのは初めてだったんじゃないかな、と思うわけで。

 だから、今回のこの事件は、CBが再び組織として動いていくのには転機になるのではないかと。アレルヤが「マリーを取り戻す」ことを戦う理由に挙げていたように、前回の話で個々人の個人的な戦う理由は定まっていたけど、CB全体としては、「自分たちのせいで世界がこうなったのだから何とかしないと」という義務とか責任が大きくて、確固とした目的があるようでその実曖昧だった。でも、その目で惨状を見たことで、望む世界のためには絶対にアロウズを倒さなければならないことを全員が心底から感じて、個人的な理由と並び立つ、CBとしての戦う理由になったのではないかな、と。

 

 CBだけじゃなく、アロウズ側としても同様かもしれません。今回の作戦を指示した者、その作戦を聞いても何の疑問も感じなかった者、盗み聞いた情報を迷わずリークした者……彼らはアロウズとして戦うことに何の迷いもないでしょうが、上で書いたソーマ、作戦内容を見て愕然としたカティ、とっさに沙慈だけでも助けたセルゲイは、今回の作戦で強い不信感をアロウズという組織に対して抱いたのではないかと。途中で戦線離脱したミスター・ブシドーも、最初見たときは「ダブルオーガンダムがいなかったからかな~……」とか思ったのですが、ひょっとしたら、「もともと気に食わない作戦だった上に、心躍る好敵手もいないのでは参加する気が起きない」から離脱した、とも考えられるかもしれませんし。

 この件を皮切りに、今後もアロウズに対して不審や不満が募っていくようなら、いずれ彼らがアロウズから離反するときが来て、CBと共闘なんて展開になったりするとか、共闘展開にはならないけど、彼らは彼らで何か行動を起こすときがくるのか、とか、そんなことになったりするのかなぁ、と思うと、楽しみです。

 

 ……ところで、余談なのですが。今回はカティが「ミスター・ブシドー」と呼んでいるシーンがありましたけど、彼女はその仮面の下を分かって呼んでいるのでしょうか? 一期で顔を合わせたことくらいはあるような気がするのですが(うろ覚えなので自信はないですが)、仮面の下の顔が分かるほど面識があったかというとちょっと疑問で。分かって呼んでいるのか、知らないけどそういう扱いだから呼んでいるのかで、カティに対する見方がちょっと変わるような気もするのですけど(笑)。

 

◇炎上

 上記の彼らとは違う意味で、次回以降の身の振り方の決断を迫られそうなのが、マリナ。ある意味作中一番の悪意によって、帰るべき場所を失くしてしまったわけで……。あくまで武力によらない戦いを貫こうとしていた彼女ですが、こうなるとさすがにそうも言っていられなく……というより、やろうとしてもできなくなってしまった、となりますかね……。だからこそ、OPのカタロンと共にいる彼女の絵になる、ということでしょうか。沙慈とは違う形で、今までとは違う道を模索しなければならなくなりそうな彼女が何を選ぶのか……気になるところです。

もっとも、マリナの決断以前の問題として、ラストのシーンを見ると、そもそもアリーは二人を見逃すのか、という辺りが気になってしまいますが……いや、彼のことだから、それが戦禍拡大に繋がるとなれば、十分可能性はあるのかな? リボンズからどういう指示を受けているか(アザディスタンを滅ぼせor火の海にしろ、なのは間違いなさそうですけど)にもよるところですが。

 

 そして、刹那。機体を見て、彼にはアリーだと分かったように見えましたので(あれって、やっぱりスローネだったのでしょうか? CBガンダムくらいしか見分けがつかないもので……)、刹那がどうするのかも気になるところ。一期の最後でアリーの生死がどうだったかという辺りはよく覚えていないので、故国を滅ぼした犯人がアリーであったことと、ニールが命を懸けて復讐しようとした相手の生存のどちらが大きいかで行動が変わるのかとかあれこれ考えてしまうのですが……。「倒すべき敵である」という点においては、どちらでも変わらないでしょうけど。

 今回の話では上記のように様々なキャラに転機が訪れたと思ったわけですが、刹那はそれがアリーとの再会……次回以降になるのですかね。

 

◇次回「傷跡」

今回の件で、CBとカタロンは協力関係に収まるのは難しくなった感じ。予告映像でもCBを疑っているようなのがあったと思いますし。沙慈が戻ってきて自分のせいだと言ったとしても、その沙慈を連れてきたのはCBなわけで……(まあ、その沙慈がCBと同行することになったのはそもそもカタロンのせいとも言えなくもない気はしますが)。

次回は、アザディスタンとカタロンの基地が滅ぼされたことをきっかけに、それぞれが今後どうするのかが描かれる話、となるのでしょうかね。

作者:s_396n

更新日:2008年11月3日 19時46分

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ef - a tale of melodies. 04「turn」感想

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 ひょっとして次回予告のナレーションをやった一期キャラは次回で出番あるのか?という期待を抱きそうになるように、今回は第二期始まって初めて、紘と宮子が登場となりました。

 

二人はあの後もうまくいっているようで、現在進行中の二組がこれから鬱パートに入りそうなこともあり、これは嬉しかったです。一期では存在だけは仄めかされながらも登場はしなかった凪が、普通に紘の姉として出てきているのも面白かったですし(しかもやりとりが小気味良い上に、姉として締めるところはきちっと締めるところが尚良い(笑))。弟の彼女をバスタオル一枚の姿で出迎える辺りは、ちっとも変わってないなぁ(笑)という感じですけどね。そんな凪を見ても少しも動じない宮子は、もう凪がどういう人かも分かるくらい家族ぐるみ(凪限定かもですが)での付き合いがあるのかなぁと思うとにやりとしてしまうものがあるわけですが。

 

 それはそれとして、この現在軸での日本パート。第一期も見ていた人への単なるサービスなのか、紘と宮子の関係や二人の台詞などが何かの暗示か伏線になっているのか。それとも、そのうち凪がオーストラリアに現れることや、優子が未だ日本にいることを示すのが一番の目的なのか。次回でもう凪がオーストラリアに現れるのでない限り、ここでこれを挟んだことには何か意味があると思いたくなりますが……。取り敢えず、宮子の台詞から、過去の宮子と夕は、何も持たざる者という点では共通しているのかなぁ、ということは窺えますが。とすると、宮子が紘を得たように、夕が優子(?)を得たとき、彼の場合はどうなるか、が注目点の一つということでしょうか?

 

 ところで、前回はOP映像が変わったと思いましたが、今回はED映像が少し変わっていたような? 久瀬がミズキを振って終わったからか、彼の姿がなくなっていたような……。

 

◇夕-優子

休みの日に、優子の新しい靴を買うのに付き合った夕は、彼女に連れられて行った教会(かつて暮らしていた施設)で雨宮先生と会い、雨宮には優子との仲を牽制され、優子からは雨宮もまた震災で妹を亡くしていたことを聞かされる。

その帰り道、夕の前に現れた凪は、雨宮先生に聞かされたと、優子とのデートについて詰問する。

家に帰った夕は、壊れた腕時計を取り出し、妹と最後に過ごした日のことと、失ったときのことを思い出していた。

 

 

 今回の話を見ていると、雨宮先生=黒幕、がほぼ確定してしまったような気がします。黒幕という言い方はちょっと違うかもしれませんが、過去軸の物語における負の要素を担ったキーパーソンということでは間違いないかなぁ、と。表面上は普通に仲が良さそうに見えるものの、兄は亡くした妹を忘れられず(この辺は夕との対比もあるのかなぁ……なんて思ってみたり)、妹はどこか歪な感覚を持って生きている。……どう考えても、何かあるだろうと勘繰ってしまうわけで。家での二人の描写も、何だか不穏なもののように思えましたし。

彼が夕に対して言った忠告も、これまで何度か、未来の夕が蓮治やミズキに言ったものを聞いていたこともあり、言葉自体は同じようなものでも、そこに込められた思いは全然違うように受け取れてしまいましたし。夕の場合は、軽い気持ちで関わって深入りして傷つく前に敢えて苦言を呈しているように見えましたが、雨宮先生の場合は、上で「牽制」と書いたように、これ以上二人の仲が近づくのを阻もうとしているようであり、同時に、仮に夕がそこまで踏み込んだとしても、そのとき明らかになる「何か」によって壊れるだろうと考えているような感じで。しかもこれが、亡くした妹云々と重なると、優子に歪んだ形での妹への想いを強いていないかという考えが浮かんでしまうわけで……。

これらに加えて、更に雨宮先生が黒幕のように見えてしまったのが、教会での一件の後、広野家へ赴き、凪に二人が一緒にいたことを告げたこと。美術部顧問であり、夕のことも凪のことも知っている先生なので、おそらく凪が夕に抱く想いには気づいていると思うのですよね。同じ第三者である視聴者だって、見ていれば察しは付くわけですから。となれば、ああなることを見越した上で暴露した、と考えるのが自然なわけで……。凪を夕により近づけさせることで優子から引き離そうとしているのか、夕の世界を壊すことで優子との関係も壊そうとしているのか……どっちにしても、悪意を感じてしまうのが嫌なところです。

 

 前半の、夕と優子が二人で過ごす時間は、見ていて楽しいものだったんですけどね。夕といるときの優子は嬉しそうに見えますし、そんな優子に振り回される夕も悪くないですから。

 

◇久瀬-ミズキ

 夜の海に入ったせいかミズキは少し寝込み、いつもの夢を見て助けを求める言葉を呟くものの、回復した後はすっかりいつものミズキに戻り、再び久瀬と楽しい時間を過ごす。久瀬の病気のことを知っても、彼女なりに向き合っていく覚悟だった。しかし、そんな時間の果てに久瀬から告げられたのは、別れの言葉だった。

 

 

 前回の一件を経て、傍目には何だかすっかり良い雰囲気になった(ように見えた)ミズキと久瀬。とはいえ、久瀬が一人でいるところや、病院に検査結果を聞きにいった後の、仮面乱舞の演出を見ると、このままあっさりとくっついて終わりというのは考えにくい(ミズキのほうの問題はまだ片鱗しか出てきていませんし)と思っていたら、両思いであることを伝えた上で拒絶するという、された側からすれば、希望があるんだかないんだかというきつい状況に。これが、遠くない未来に必ず死ぬ、という以外の状況なら、頑張って問題を解決すれば……なんてことも考えられるかもしれませんが、こればっかりは人にはどうしようもないことなわけで。

ここからどうなっていくのか……ミズキの頑張りで何とか喰らいついていくのか、あるいは、ここからミズキの夢が大きく関わってくるのか。何かミズキの夢も「死」に関係していそうな気配がありますし(鎖の描写も意味深ですし)、今回夕と交わしていたのも「死」に関する話だったので、やっぱりそこら辺が鍵になりそうな気がするのですけど。

 

ミズキを見ていると、彼女なら何とかしてしまうんじゃないか、と思えるのですが、カレンダーに自分の死ぬ日を書き込んだ久瀬を見ると、残り時間が少ないのが問題で。でも、それでも、おそらくミズキの幸せのために久瀬は引いたと思われるので(彼自身の問題もいくらかはあるでしょうが)、それなら尚のこと、ミズキにはそんなもの吹き飛ばして欲しいと思います。

 

◇次回「utter

 

作者:s_396n

更新日:2008年10月29日 23時22分

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機動戦士ガンダムOO セカンドシーズン #04「戦う理由」感想

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 前回はお休みだった「ミスター・ブシドー」。その姿がアロウズの中にあるだけでも十分出オチキャラだったのに、名前を呼ばれるとそれに拍車が掛かっている気がします(笑)。というか、この名前が普通に通っていること自体が驚きなのもあるのですけど(格好は言うまでもない)。……カタギリ司令官の肝いりとかで、みんな敢えて口にしないのですかね。

それはそれとして。今回のタイトルにもなっている「戦う理由」。今回の彼の発言を聞く限りだと、「戦うこと」そのものが彼の戦う理由のように聞こえてしまったのですが……彼が一人だけ浮いた存在だったのは、その辺も関係しているのでしょうか?

 

◇被験体

 今回は冒頭から、第一期ラストから明かされ始めたアレルヤとマリーの関係が描写されました。

 脳量子波に関する改造を受けた後、最初にアレルヤに語りかけ、彼に「アレルヤ」という名前を与えた少女、それがマリー。これを見せられると、アレルヤが「マリー」に執着するのも納得です。自分が誰かも分からなくなっていた少年を最初に、被験体の一つではなく「アレルヤ」という一人の人間としてアイディンティファイした存在なわけですから。今回は二人の出会いだけでしたが、この後も二人の交流が続いていったのだとしたら、アレルヤが勝手に新たな人格を上書きされたことに怒り、何としてでも彼女を取り戻すと決意するのも当然だと思えてしまいます。

 

前回までの展開で、今後ソーマが「ソーマ」と「マリー」の間で揺れるだろうことは予想できましたが、こんな過去があったことを知らされたら、ソーマには「マリー」を否定して欲しくないなぁと強く思います。今のソーマの肯定者であるセルゲイにも。というかむしろ、セルゲイは両方の肯定者として、アレルヤと会って「ソーマ」について話して欲しいかも? 第一期を経て超兵ではなく人間らしくなってきたソーマを見ると、上書きされた人格であってもそうして成長して生きてきた以上、「ソーマ」が否定されるのもまた違うと思うわけですが、それを知らなければ肯定しようもないので。そうなると、その役目にぴったりなのはセルゲイしかいないかと。それに、もしもセルゲイとアレルヤの会話が叶ったら、今度は「アレルヤ」をソーマに話すこともできるわけですから。

今のアレルヤとソーマが相容れないのは、所属している組織が対立している、というのを抜きにしても、「ソーマ-マリー」と「アレルヤ-被験体E57」というそれぞれの持つ二つの顔(呼び名)のうち、お互いが今の自分と考えているのとは逆のほうで互いを認識しているからではないか、ということを考えまして。だから、アレルヤは「ソーマ」を、ソーマは「アレルヤ」を認識することが、二人の物語が進むためには必要なことなのではないかと思います。

 

 ただ、一つ気になるのが、マリーとアレルヤの出会い自体が、仕組まれたものであったこと。

たぶん、脳量子波の干渉しやすい二つの個体を用意してその反応を見る、みたいな実験だったのではないかと推測しますが、もしもマリーがアレルヤに名前を与えるところからして彼らの仕組んだものだったとしたら、つまり、「マリー」という人格がただの傀儡だったとしたら、上記の考えの前提が崩壊してしまうので。

 

◇決意する者

アレルヤは上記のような決意を固めたわけですが、今回のお話では、他にもスメラギさんとビリーが、迷いから抜け出し前に進むことを決めました。……思いっきり正反対の方向に、という辺りが悲しいところではありますが(汗)。

 

スメラギさんがどういう結論に至って制服に袖を通すことになったのか、はっきりとは語られませんでしたが、結局のところ、彼女の中で踏ん切りが付くかどうかが鍵だったのかなぁ、と。彼女自身が言っていたとおり、第一期の頃はかつての自分の過ちを払拭したいとか、そんな理由にウェイトが置かれていたから、ヴェーダの存在もあってどこか萎縮してしまっていて本来の自分の力を十全に発揮することができず、結局そのループから抜け出すことはできなかった。でも、第二期に入ってからは、2・3・4話と仲間の危機に(助けたいという思いから)動いて、自分の立ち位置はそこだと、自分の根源はそこにあると気づいたのかな、と。

何にしても、スメラギさんが意外と早く立ち直ってCBの戦術予報士として戻ってきてくれて良かったです。前回のアレルヤ奪還作戦を見て、カティはけっこうスメラギさん(彼女の認識ではCBの指揮官ですが)を買っているように見えましたし、これは今後の対決が楽しみかも? もっとも、次回以降はそろそろCB側の苦戦が始まりそうな気配なのですが……。

 

ビリーのほうは、恐れていたほうに針が振れてしまったかなぁ、といったところ。スメラギさんが去った後の様子から、愛情が憎悪に転じてアロウズ入り……なんて未来が浮かぶと同時に、相当お人好しそうだった彼の性格から、そんなテンプレートなものとは違った道を選ぶことを期待していたのですが……エイフマン教授のこともありましたし、やはり憎しみが一番に来てしまったようです。これは残念でした。

 

 ところで、Cパートにて、刹那の「スメラギ・李・ノリエガ」の言葉に続けて、ビリーの「九条」という呼び名が来たのを見て、「ソーマ-マリー」などのように、「スメラギ-九条」にも二つの顔に関する物語があるのかなぁ、とふと思いました。

 

◇揺れる者

ミレイナの恋人かという問いに、何の動揺もなく即答で否定した刹那とマリナは、ある意味珍しいカップルで今後どうなるかが楽しみです(笑)。

まあ、それはさておき。戦うことしか知らないけれど、その道の先にも得られるものがあるからと自身の戦う理由を語った刹那。ですが、マリナの一緒に故国に戻って復興に力を貸して欲しいという誘いに、そのときは断ったものの実は心が揺れているようで。たぶん、今はまだ、そういう道があることも示されたことへの戸惑いと興味(希望?)による小さな揺らぎだと思うのですが、何気にこれは今後大きな波紋になるのかも。戦うことに関しては刹那の中では既にある程度決着がついているというか答えが出ている状態だと思うので、今後刹那が変化していく部分があるとすれば、彼の中にはなかった“戦うこと”以外の道かな、と思いますし。それに、“戦うこと”しか知らない刹那だからこそ、他の道を見つけた刹那を見てみたいとも思いますし。

 

 人手不足ということで、営倉から出されて手伝いに借り出される沙慈。そこでイアンと言葉を交わしたことにより、彼はまた一つ彼の知らない世界のことを知りました。CBのメンバーが、(誰がどれかは分かりませんが)どういった過去を持って此処に集うことになったのかも。今回はすぐさま敵襲となって話はそこで終わってしまいましたが、聞いたことは彼の心の中には残っているはずなので、それらも含めて沙慈が今後何を見て何を選ぶのかは、引き続き注目です。

 

 前回の次回予告の中にあった、フェルトにキスするライルのシーン。“フェルトの恋心を利用してCBの情報を引き出すための手段”ではないか、というようなのを他サイトで見かけて、私も似たようなことを考えていたのでもし本当にそうだったらどうしよう、とか思っていたのですが、実際は、フェルトに自分はニールではないことを分からせるため、というシーンでした。強引な手段ではありましたが、利用云々に比べれば、これはずっと好意的に見られるかも。

 しかし、このシーンが入ったことで、ライルはますます分からないキャラになった気もします。前回の「狙い撃つぜ」の台詞のように、意図的に先代ロックオンに似せようとするところがある一方で、自分は兄ではないことを示す。……ガンダムマイスターの「ロックオン」にはなろうとするけど、ニールの「ロックオン」になる気はない、とか? この辺、まだおそらく彼の中での本当の所属はカタロンではないかと考えられるので(情報洩らしているし)余計に混乱してしまうところなのですが……。彼は彼で自分自身を定められず、「ライル-CBのロックオン-カタロンの構成員」の三つの顔で揺れているのかも。

 

◇次回「故国燃ゆ」

根本から叩き直すには一度完全に壊さないと駄目だと言わんばかりに、アザディスタンが次回滅びそうな気がしたりするのですが……次回タイトルとかそんな感じですし。本編感想でもちらりと書きましたが、そろそろガンダムのターンは終わって、作戦と状況次第ではCBが苦境に追い込まれる事態も来そうですし、次回は早速のその苦境が来るのかも。今回も、カタロンの救援がなければもっと劣勢になっていたかもしれませんし。

まあそれはそれとして。個人的には、予告映像の中にセルゲイと沙慈が顔を合わせているように見えたカットがあったのが一番気になるところです。どういう経緯で、とか、何でこの二人、とかもありますが、もし本当に顔を合わせて言葉を交わすのなら、そこから何が出てくるのかが興味深いというか。今の流れだと、期待した沙慈とマリナの会話はなさそうなので残念なのですが、その代わりにセルゲイというのなら、それはそれで楽しみです。

作者:s_396n

更新日:2008年10月26日 21時43分

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新番組感想⑳「夜桜四重奏」 第1話 サクラサク 感想

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 「CLANNAD」と同様、最速地域からは何週遅れかという感じですが、こちらでも「夜桜四重奏」が始まりました。同時にこれが、今期開始アニメの中では最後ですかね。少なくとも、私がこちらで放送されることを把握していて、なおかつ第一話は見てみようと思っていたものの中では。

 

 さて、原作は名前だけは知っている程度の作品でしたが、そのタイトルからは想像できない、妖怪退治もののようです。 正確には、人間と妖怪が唯一共存する町を守るため、住民に害をなす妖怪をどうにかするお話、でしょうか。人間が一人と妖怪が三人+αで、第一話でそれぞれの能力なんかも見せてくれて、取り敢えず人物紹介と世界観紹介としては良い第一話だった、と思っていいですかね。世界観のほうはまだ把握しきれていないところも多い気がしますし、各々の持つ力なんかは分かっても関係性は取っ掛かりが見えただけですが、まあその辺は次回以降で少しずつ明かしていってくれればいいですし。

 

 OPは曲も映像も好きな感じ。ストーリーは様子見な感じでしたが、キャラクターが割と気に入ったので、これは視聴ですかね。個人的に、お名前を知って以来EDロールで見かけるとついついチェックしてしまう梶裕貴さんが(某Webラジオにて、番組卒業すると仕事が増えるみたいな話があったからなのですが(笑))、名前の出た順番を見た感じでは第二主人公的な位置の役を演じるというのも気になりますし。

作者:s_396n

更新日:2008年10月25日 0時18分

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新番組感想⑲「CLANNAD~AFTER STORY~」 第1話 夏の終わりのサヨナラ 感想