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トップ > 食材 > 食材 - 人気ブログ(Blog)検索結果詳細 (2008年12月2日 2時)
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※ こちらはお知らせ用の記事です。最新エントリーは、これより下の記事をご覧ください。
《ファンタジー長編小説『添寝請負人』配信中》
Web長編小説『添寝請負人』を、〔BIGLOBEパブリッシング〕及び〔BIGLOBEケータイ書店〕にて連載中(毎月第2週の火曜日にリリース。次回・第12話は2008年12月9日以降に配信予定)。パソコン&携帯電話にて購読可。あらすじ・購入方法等は下記より。
【パソコン】
→BIGLOBEパブリッシング/添寝請負人←
【携帯電話】
NTT Docomo
〔iMenu〕→〔メニュー/検索〕→〔コミック/書籍〕→〔BIGLOBEケータイ書店〕
au
〔EZトップメニュー〕→〔カテゴリで探す〕→〔電子書籍〕→〔総合〕→〔BIGLOBEケータイ書店〕
SoftBank
〔Yahoo!ケータイ〕→〔メニューリスト〕→〔書籍・コミック・写真集〕→〔電子書籍〕→〔BIGLOBEケータイ書店〕
※上記以外の携帯電話向け各電子書店でも、ご購入いただけますが、〔BIGLOBEケータイ書店〕とは、リリース・スケジュールが異なっております。
《トーキョーワッショイでの活動》
地域文化エンタメブログ〔トーキョーワッショイ〕にて、映画コラム【トーキョー映画】の連載と、無料メールマガジン『ほぼ週刊 トーキョーワッショイ通信』の発行を担当中。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2009年12月31日 23時59分
『死より蒼く』を読んだよ。

『死より蒼く』
"Pale as the Dead"
著:フィオナ・マウンテン(Fiona Mountain)
訳:竹内さなみ
発行:講談社文庫
イギリスを舞台に、系図学者のナターシャ・ブレイクが素人探偵を務めるシリーズの第1弾。
依頼人の家系を調査して、その詳細を明らめるという系図学者で生計を立てているナターシャ。あるとき、ナターシャは、新進気鋭の写真家アダムのモデルになったベサニーという若い女に、「自分の先祖が気になる」とうちあけられる。かつて、ラファエル前派の画家だったジョン・エヴァレット・ミレイは、シェイクスピアの『ハムレット』のヒロインであるオフィーリアをモチーフに絵を描いた。ミレイがそのモデルに使ったのが、リジー・シダルという女だったのだが、ベサニーがアダムに撮影させた写真は、オフィーリアに扮したシダルをミレイが描いた有名な絵画の復元のようだったのである。ベサニーは自分自身とシダルを重ねあわせて、執着していたのだった。その後、ベサニーが姿を消す。彼女はアダムのもとに、1冊の日記を置いていった。その日記は、ベサニーの先祖にあたると思われる人物が書いたもので、アダムはそれをナターシャに託して、「ベサニーを探してほしい」と彼女に依頼する。その日記を読み解いたナターシャは、19世紀末にセンセーションを巻き起こした芸術集団のスキャンダルを知ることになり……。
主人公のナターシャが「系図学者」という設定からして、推理小説としては斬新だが、更にすごいのは、彼女が「養子」である点だ。ナターシャは実の両親を知らない。しかし、系図学者になった。いや、養子だからこそ、「家系」を仕事にする職業を選んだのかもしれない。
邦訳版の表紙は、ミレイの『オフィーリア』。芸術やシェイクスピアに関する知識が乏しい私でも知っている、有名な絵画だ。この絵のモデルになったのがリジー・シダル ― エリザベス・シダル ― という女だったということを、私は恥ずかしながら、『死より蒼く』を読んで初めて知った。この小説を読了後、シダルとラファエル前派への興味が募り、さまざまな資料に、にわか的ながらも手を出した。
『死より蒼く』は、推理小説というよりは、人間ドラマ小説と呼びたくなるような筆致であり、内容でもある。「自分が養子であること」を理由に、ナターシャは葛藤から逃れることがない。養父と養母である両親や、彼らの実子である「戸籍上の自分の妹」と、良好な関係を築いてはいるが、ナターシャには、彼女自身にしかわかりえない苦悩があふれている。また、養子であるという事実への負い目や引け目を理由に、恋愛や友人関係に対しても、ナターシャはとても臆病だ。
今作には、おそらくは日本語訳の如何ではなくて、原文の問題で、「ちょっと読みにくいな」と思われる部分が多々ある。一人称と三人称がまざりすぎている点、状況描写に変化があっても長く改行がされないために一段落が散漫になりがちな点、スピーディーな展開の部分で詳細な描写が不充分な点 ― これらが多数、目についたため、長編小説としての完成度は決して高くないと感じた。
しかし、主人公のナターシャや、彼女を取りまく(シリーズを通じての存在になると思われる)キャラクターは、個性的なのはもちろん、バック・グラウンドがしっかりと複雑だったから、「この人たちは、今後、どんな成長・変化を遂げていくのだろう」と真正面から興味をそそられた。
また、今作に限っていえば、ミレイやシダル、ラファエル前派といった絵画と芸術史に対する取材が徹底されており、その綿密な取材がベースになっているからこそ体現できる大胆なフィクション要素が、劇的な効果をもたらしていた。特に、実在の人物であるリジー・シダルに関する相続力を駆使した脚色は、シダルがいくら過去の人物とはいえど、「彼女の人生をここまでフィクションに利用してよいものなのか」と驚かずにはいられない構成要素になっている。「作者であるフィオナ・マウンテンのエージェントや出版社は、この設定をよく了承したな。寛大だな」と思わずにはいられなかった。
フィオナ・マウンテンの、こうしたキャラクター設定力と取材力、加えて、それらを物語に生かす能力に、私はとても魅了されてしまった。
ナターシャのこのシリーズは、本国では続刊されているという。それらの邦訳が実現されることを、心から期待したい。
『死より蒼く』には、写真家の被写体となったたくさんの現代女性が登場する。その中のひとりが、写真のモデルになった理由として、「カメラに映る私は、パソコンのエクセルやパワーポイントができるだけの、ただのOLじゃなくなるの。いつも勤めてる会社の上司たちが、私が映った写真を見たら、どう思うかしら」という意味の言葉を口にする。……彼女のつぶやきを読んで、心が痛んだり、共感したりする女は、国籍や時代を問わず多いのではないか、とせつに感じた。私自身も、そうである。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月30日 8時3分
東京フィルメックスで『ベガス』の記事を書きました。
映画祭〔第9回東京フィルメックス〕の〔デイリーニュース〕で、アミール・ナデリ監督が登壇した特別招待作品『ベガス』Q&Aの取材記事を、本名の川北紀子の名前で書いています。記事へのリンクは下記。
→2008年11月26日 『ベガス』Q&A←
よろしければ、ご覧ください。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月30日 6時33分
映画DVDショップに商品を追加。
【待宵夜話】++映画DVDショップ(by.Amazon)++内の〔相葉弘樹さん出演DVD(映画以外も含む)〕に、『(仮)僕らの方程式/初回限定BOX』と『僕らの方程式』を追加致しました。
※新規追加商品は、各カテゴリーのトップに表示されるように設定しています。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月30日 6時28分
東京フィルメックスでトークサロンの記事を書きました。
映画祭〔第9回東京フィルメックス〕の〔デイリーニュース〕で、音楽プロデューサーの中原仁さんとIDEE Recordsの大島忠智さんをお迎えしたトーク・イベント「それぞれのシネマ ブラジル[音楽×映画]編」の取材記事を、本名の川北紀子の名前で書いています。記事へのリンクは下記。
→2008年11月25日 トークイベント「それぞれのシネマ ブラジル[音楽×映画]編」←
よろしければ、ご覧ください。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月28日 1時56分
東京フィルメックスで『PASSION』の記事を書きました。
映画祭〔第9回東京フィルメックス〕の〔デイリーニュース〕で、コンペティション部門に出品の映画『PASSION』の舞台挨拶及びQ&Aの取材記事を、本名の川北紀子の名前で書いています。記事へのリンクは下記。
→2008年11月23日 『PASSION』舞台挨拶←
→2008年11月23日 『PASSION』Q&A←
よろしければ、ご覧ください。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月24日 19時50分
「ツナとトマトのチーズ・メルト・サンド」を作ったよ。
【2008年11月23日(日)のお昼ごはん】
★ツナとトマトのチーズ・メルト・サンドウィッチ
★にんじんとトマトのスープ
ツナとトマトのチーズ・メルト・サンドウィッチ。パンを2枚トーストする際、1枚の上にだけシュレッド・チーズをのせて焼く。缶詰のツナを、お醤油+粒マスタード+レモン+黒胡椒で和えて、スライスしたトマトと一緒に、パンに挟む。
サンドに使ったパンは、広尾のブーランジェリー・ブルディガラで買った、酸味の強いドイツ・パン。このパン屋さんは、朝の8:00からオープンしているので、午前中の散歩で通りかかると、誘惑に負けて、つい入店してしまう。この日は買わなかったけど、まるでパイ生地のように層が綺麗で軽いクロワッサンやペイストリーが、めちゃめちゃ美味しいお店。
本当の(?)チーズ・メルト・サンドウィッチは、チーズを挟んだパンごと、バターやオイルを熱したフライパンで焼くのだけれど、カロリーが高くなるし、食べるときに手が汚れるので、つい「チーズ・トーストに具を挟む」という邪道の作りかたをしてしまう。
にんじんとトマトのスープ。薄切りにしたにんじんと、角切りにしたトマトを、コンソメ・スープで煮た。煮あがったあとに、ブレンダーで混ぜて「赤いスープ」にしたほうが、美味しいし、見た目も綺麗なんだけど、そんな面倒なことは、人にごちそうするときくらいしかやらない。
【2008年11月24日(月)のお昼ごはん】
★水菜と納豆とめかぶの柚子胡椒フェデリーニ
★トマトと長ねぎとたまごのチーズ・ココット
水菜と納豆とめかぶの柚子胡椒フェデリーニ。適当に切った水菜をざるに敷いておき、茹であがったパスタを茹で汁ごとそのざるにあげて、水菜をレアにする。納豆+めかぶ+お醤油+エクストラ・ヴァージン・オリーヴ・オイル+黒胡椒+柚子胡椒+すった黒ごまを混ぜたもので、水菜とパスタを和える。
トマトと長ねぎとたまごのチーズ・ココット。スライスしたトマトと長ねぎを、お醤油と黒胡椒で和えて、ココット皿に敷く。たまごを割り入れ、シュレッド・チーズをのせて、たまごが半熟になるまで、トースターで8分ほど焼く。
なんの気もなしに作ったこのココット、やたら美味しかった。醤油の力、なんだろうなぁ。トマトから水分が出るので、オイルを入れなくてもたまごやチーズが器にこびりつかなくて、洗うのが楽。この「楽」っていう点が、美味しいこと以上に嬉しい。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月24日 19時42分
『冬そして夜』を読んだよ。

『冬そして夜』
"WINTER AND NIGHT"
著:S・J・ローザン(S.J.Rozan)
訳:直良和美
発行:創元推理文庫
ニューヨークで探偵業を営むビル・スミス&リディア・チンのハードボイルド・シリーズ第8弾。ビルとリディアが交互に語り手を務めるこのシリーズ、今作はビルの一人称である。
ある真夜中、ビルは警察署からの電話で叩き起こされた。15歳の甥ゲイリーがニューヨークの警察に保護されていて、彼を名指ししてきたというのだ。ビルは甥を自宅に連れて帰るが、「やらなくてはならないことがある」と言ったゲイリーは、ビルの目を盗んで行方をくらましてしまう。自分の妹で、ゲイリーの母でもあるヘレンを訪ねたビルは、彼らの住むニュージャージーの小さな街の暗部に直面し、リディアと共に調査を進めるにつれ、過去の醜い事件がゲイリーの失踪に関わっているのではないかと考える。また、ヘレンと会うことで、ビルは自分自身の過去とも対峙せねばならなくなり……。
心から愛していて、一生つきあっていきたい、このシリーズ。ビルとリディアの新作を手に取るたびに、私は旧友に再会して、会えなかったあいだの出来事を話してもらえたかのような幸福感と歓びに浸る。それと同時に、彼らが紡ぎ出す物語の容赦のない苦味とせつなさに、涙を流さずにはいられなくなる。
シリーズ最高傑作の呼び声も高い本作。MWA最優秀長編賞も受賞した。読み応えは充分で、今作だけを読んでも意味は通るけれど、ビルとリディアのこれまでの呼吸と、彼らの関係の変遷を知っていて読むからこそ、感慨もひとしおという気持ちになれるので、これから彼らを知りたいとお思いのかたがいらっしゃるとしたら、やはり、シリーズ1作目の『チャイナタウン』から手に取っていただきたい、とせつに思う。
さて、『冬そして夜』である。今作では、ビルの少年時代の一端が明らかになる。成人後の彼が経験した悲しく凄絶な過去に関しては、旧作で書かれていたが、今作では「ビルがなぜ、家族と疎遠になったか」が語られる。
S・J・ローザンの筆致は、相変わらず静謐で、敢えてドラマティックに走らない抑えた激しさが絶妙である。心の芯を無言で鷲づかみにされるかのような、苦味と鮮やかさにあふれた心理描写も現在。「こんな文章を書きたい。こんな物語を書けるようになりたい」と、読むたびに憧れて渇望する ― S・J・ローザンは、私にとって、そんな小説家のひとりだ。
前作の『天を映す早瀬』で、確実に絆を深めたビルとリディア。ビルの視点で綴られた『冬そして夜』では、彼がリディアを見る目・想う気持ちに、「よい意味での依存」が、これまで以上に見え隠れするようになった。ふたりは相変わらず「仕事上のパートナー」で、馴れ合いや過度のスキンシップはなく、ドライでシニカルな会話を交わしているけれど、ビルがリディアに挨拶のキスを唇にすることが増えていて、ふたりが一緒に食事をとるシーンの安らぎの度合いも深まったように思う。
ストーリィそのものは、いつものように、解消しきれない悲しみに覆われている。だが、厳然と横たわる苦悩の中に、ささやかな希望の光を確かに射すからこそ、ローザンだ。その光を気配としてだけでも捉えることができて、私は今回も安心して読了した。
さて、シリーズ1作目の『チャイナタウン』が1994年に刊行されてから、ほぼ毎年、1作ずつコンスタントにこのシリーズを書きついできたローザンだが、2002年に今作『冬そして夜』を発表して以来、ビルとリディアの長編を書いていない。公式サイトを見ると、どうやら、別のシリーズを手がけているようである。
新しいキャラクターとシリーズを生み出してくれるのは嬉しいし、邦訳が待たれることしきりだが、……次にビルとリディアに逢えるのはいつになるのだろう、という不安に苛まれるのが、ファンの勝手さ。『冬そして夜』が、「一段落した」と見てとれる内容だったからこそ、懸念に襲われずにはいられなくなる。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月23日 3時38分
『ニューヨークのとけない魔法』を読んだよ。

『ニューヨークのとけない魔法』
著:岡田光世
発行:文春文庫
以前、ご紹介した、同じ著者による『ニューヨークの魔法は続く』よりも前に発行された1冊。こちらも、ニューヨークでジャーナリストをしている著者のコラム集である。
メトロポリタン・オペラ、セントラルパーク、五番街、ベーグル、ダコタハウス、タクシードライバー ― 「ニューヨーク」という言葉から多くの人が連想するたぐいの事柄がコラムのタイトルには並んでいるが、そこに書かれているテキストは、「ニューヨークの観光案内」でも、「大都会ニューヨークのリポート」でもない。著者が描くのは、そこにいる「人」。ごく普通の人々、ごくあたまりまえの日常、言うなれば、「ニューヨーカーの呼吸」だ。
この本を読んで私が最も驚いたのが、「見知らぬ人」と、そのとき限りの言葉を交わす機会の多さである。著者によれば、それがニューヨーカーの特徴のひとつであり、この街に暮らすことの最たる魅力のひとつでもあるようだ。そういった「一期一会」を、著者は心の宝石のように記憶にとどめ、文章に綴っている。それを読ませてもらえることが、私にはとても嬉しく、興味深かった。
ただ、同時に思ったのは、「こういった数々の出会いを、自分が体験したとしても、私はそれを受け入れることのできる性格ではないな」ということだ。
人との出会いが嫌というわけではない。一期一会を尊く思っていないわけでもない。ただ、見知らぬ人にいきなり話しかけられることや、その会話を咄嗟に歓迎できる「心臓の強さ」が、自分にはない。臆病なそういう自分を卑下していた頃もあったのだが、今の私は違う。「自分はそれでよいし、そのほうが生きやすい」と思っている。
しかし、本書を読みながら、温かく思い出したこともあった。旅行でマンハッタンを訪れたときに、朝食を買ったデリの外で携帯灰皿を手に煙草を吸っていたら(ニューヨークで路上喫煙が禁止される前の時代である)、出勤途中と思われる中年の黒人女性が、私に向かって、「その灰皿、いいじゃない」と笑顔で言って通りすぎていったのだ。彼女は足を止めなかったから、私は"Thank you."と伝えることもできなかった。
蘇った記憶が、もうひとつ。こちらは東京での出来事で、大学受験の予備校にかよっていたときのことである。夜、予備校の自習室が閉まると、私は毎日、その近くのファースト・フード店で終電まで勉強をしていた。ある日、いつものようにマクドナルドのカウンターでコーヒーを注文したら、オーダーを受けたアルバイトの女の子が、私の首を見てにっこりと、「そのペンダント、素敵」と言ったのだ。初めて見る顔の店員だった。そのとき、私が首にしていたのは、ブルーのプラスティックにつや消しのゴールドがあしらわれたペンダント・ヘッド。突然のことに、「ありがとうございます」というのがやっとだった私に、彼女はなにごともなかったかのようにコーヒーを差し出してきた。10年以上も前の出来事だが、私はそのペンダント・ヘッドを、今でも捨てられずにとってある。年齢的にも、このアクセサリーに伴うさまざまな思い出の問題からしても、私がこれを身につけることは二度とない、とわかっているにもかかわらず。
本の感想からは、ずいぶんと脱線してしまったが、本書『ニューヨークのとけない魔法』は、「時間にしてみれば一瞬・いっとき・1日のことでしかなかったのに、心に残り続ける出会い」が、たくさんつまっている。必ずしも幸福感を漂わせる出会いばかりではない。しかし、だからこそ、「人は生きている」ということなのだろう。どの場所で、どのように生活をしていても、決して避けて通れないせつなさや淋しさ、悲しみがある。著者はそこから目を逸らさずに、ありのままを綴っている。装飾的だったり、雅語的だったりするテキストは、一切ない。「希望」を強引に導き出そうともしない。それは著者が悲観的だという意味ではなくて、彼女が出会ってきた人々と、その記憶を、真摯かつ誠実に受けとめている証のように思われる。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月22日 4時53分
『かぼちゃケーキを切る前に/お料理名人の事件簿2』を読んだよ。

『かぼちゃケーキを切る前に/お料理名人の事件簿2』
"Murder by the Slice"
著:リヴィア・J・ウォッシュバーン(Livia J. Washburn)
訳:赤尾秀子
発行:ランダムハウス講談社
退職した教師フィリス・ニューサムが素人探偵を務めるミステリ・シリーズの第2弾。今回は、フィリスたちが相談役として手伝いをしている小学校の秋祭りの最中に、PTO(「保護者教師機関」の略。PTAと同種)会長の女が殺される。彼女が別のPTO役員の夫と親しげにしていた現場を目撃したことのあるフィリスは、警察に憶測を伝える前に、自分の疑問の正当性を確かめようと調査に乗り出して……。
「ああ、やっぱり、コージー寄りになってしまったか……」と落胆してしまったのが、正直なところ。
シリーズ1作目の『桃のデザートには隠し味/お料理名人の事件簿1』を読んだときに、作風やキャラクターたちのシビアで容赦のないリアリティが気に入って、「次作以降でも、この味と雰囲気を貫いてもらいたい」と私的には思っていたのだが、2作目の今作は、ライト・テイストでひなびた感の漂う、典型的なコージーだった。そのほうがジャンルとしてふさわしい設定にはなっているに違いないから、しかたないことなのかもしれないが。
そうはいっても、教育現場のリアルな現状や、悪意や葛藤が錯綜するキャラクターの心理描写は、前作と同様、描かれてはいるから、ほかのコージーに比べたら重苦しさの漂う内容ではあるのだが、前作に比べると、その量と深みは減ったとしかいえない。どちらがよい、という問題ではない。私自身は、前作のテイストのほうが好みだったというだけ。純粋なコージーが好きなかたには、2作目の今作のほうが味わい深いのではないかと思われる。
今作で、「へえー、そうなのか」と、おもしろく読んだ部分がある。「現在のアメリカの学校では、『ハロウィーンのお祭り』を開催してはいけない」というのがそれだ。もちろん、アメリカでは行事としてハロウィーンをおこなっているのだけれど、学校が秋の祭りに「ハロウィーン」と冠してはいけないとなっているのだ。どうやら、差別や貧富の問題が絡んでいるらしい。
現代のアメリカ全土がそうというわけではなくて、地域を限った風潮なのかもしれないけれど(思いきり「ハロウィーン祭り」が学校で開催されているアメリカの現代小説を読んだこともあるし)、「そういう傾向もあるわけか」と興味深い思いがした。その問題の本質について考えることができるほどハロウィーンに詳しくはないから、難しいことは言えないけれど、歴史的な文化が現代社会と密接に関わることで、どういう変化をしていくのか、その一端を、ほんの少しだけ垣間見せられたような思いがしたのだ。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月22日 3時46分
「まぐろとアボカドの丼」を作ったよ。
【2008年11月20日(木)の夜ごはん】
★まぐろとアボカドの丼
★豆腐と長ねぎのキムチ・チゲ
まぐろとアボカドの丼。十種雑穀入り玄米ごはんの上にちぎった海苔を敷いておく。薄切りにしたまぐろ赤身のお刺身と角切りにしたアボカドを、ごま油+わさび+お醤油+黒胡椒で和え、ごはんにのせる。紫蘇の千切りを天盛りに。
雑穀入り玄米ごはんを炊くときは、水の量を少し増やすものだけれど、その増量分を水じゃなくて日本酒にすると、雑穀や玄米特有の生臭さが消えて、食べやすくなる。
〔midori iro days〕でミドリちゃんがまぐろ丼を作っているのを見てから、私的まぐろ丼モードが強くなっていた。あー、やっと食べられた。満足。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月22日 3時9分
東京フィルメックスでトークサロンの記事を書きました。
映画祭〔第9回東京フィルメックス〕の〔デイリーニュース〕で、俳優・別所哲也さんと林加奈子フィルメックスディレクターによるトークサロンの取材記事を、本名の川北紀子の名前で書いています。記事へのリンクは下記。よろしければ、ご覧になってください。
→2008年11月20日 11/19 トークサロン「映画祭は映画のミライをアカルクする」←
映画祭の開期中、ほかにも何本か、デイリーニュースで記事を書かせていただく予定です。
第9回東京フィルメックスは、いよいよ明日11月22日から開催となります。ここでしか観られない個性的で見逃せない作品が揃っていて、また、監督やキャストが登壇する舞台挨拶やQ&A、各種トーク・イベント等も多数、開催されます。
当日券もございますので、映画ファンのみなさま、どうぞお誘いあわせの上、足をお運びいただけましたら幸いです。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月21日 4時4分
『恋愛上手になるために』を観たよ。
どこまで夢オチ?
『恋愛上手になるために』
"THE GOOD NIGHT"
2007年・アメリカ&イギリス&ドイツ・90分
監督・脚本:ジェイク・パルトロウ
製作:ドナ・ジグリオッティ ビル・ジョンソン
製作総指揮:オリヴァー・ヘングスト ロバート・ホワイトハウス 他
撮影:ジャイルズ・ナットジェンズ
編集:リック・ロウリー
音楽:アレック・プーロ
出演:マーティン・フリーマン グウィネス・パルトロウ ペネロペ・クルス
サイモン・ペッグ ダニー・デヴィートー マイケル・ガンボン 他
ニューヨーク ― かつては人気バンドのメンバーだったが、今は少々落ちぶれて、CM音楽を作っているミュージシャンのゲリー(マーティン・フリーマン)。長年、同棲中で美術関係の仕事をしているドーラ(グウィネス・パルトロウ)との仲は、マンネリ気味で倦怠期に突入中。そんなあるとき、ゲリーは「美味しい夢」を見る。雰囲気のある海辺の邸宅で、美女(ペネロペ・クルス)にいたれりつくせり慰めてもらう、という夢だ。その夢を今後も見続けたいと願ったゲリーは、メル(ダニー・デヴィートー)が主宰する夢の会合に出席して……。
監督のジェイク・パルトロウは、グウィネス・パルトロウの弟。今作が長編デビューだという。
キャストがやたらと豪華なわりには、日本での公開は地味。いざ観てみたら、内容もかなり地味だった(地味で悪い、と言っているわけではない)。擬似ドキュメンタリー的な手法がとられていて、ロケ中心。音楽は控えめ。全体的に、淡々と進んでいく。
現実と夢が交錯する物語だけど、混乱しないで観ることができる。ラスト(というより、物語全体か)の最終的な解釈は、観る側それぞれの考えに任せるよー、という趣向になっているように思えた。
理想の美女に逢える夢を見続けたがって、同棲相手のドーラの怒りを買うほど、「安眠」にこだわるゲリー。ベッド・ルームを防音材で覆ったり、睡眠薬に手を出してみたり、ゲリーの生活は、「夢を見ること」が中心になっていく。もちろん、ゲリーは夢で美女と逢いたいだけではなく、もっとエロティックないろいろを露骨に期待している。
一方、ゲリーの親友ポール(演じたのはサイモン・ペッグ)は、美人の妻がいるのだけれど、若いダンサーと浮気をしていて、ストリップ・バーにも行けば、ゲリーに感化されて、「自分も夢で女と寝たい!」と夢に関する本を買って勉強する。
ゲリーとポールが、とことん真剣に「男の欲望」を追求する姿が、滑稽で情けない。彼らの言動を真に受けた女は(真に受けないだろうけど)、男全般に幻滅しかねない。
で、さすがに幻滅とまではいかなかったけど、頭の硬い私は、ゲリーとポールの言動を見ていて、大変、不快な気分に陥ってしまった。シニカルに描かれている笑うべき部分でも、まったく笑えないくらいに。この映画を観ているあいだじゅう、私はしかめっつらをしていたように思う。
『恋愛上手になるために』という邦題は、的外れもよいところ。『夢で女とヤルために』とでも表現したいような内容だ。
観た日:2008年11月17日(月)@渋谷シアターTSUTAYA
お気が向かれたら →
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↓参考↓
恋愛上手になるために@映画生活
「恋愛上手になるために」の映画詳細、映画館情報はこちら >>
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月20日 0時56分
「ちりめんじゃこと春菊のパスタ」を作ったよ。
【2008年11月19日(水)のお昼ごはん】
★ちりめんじゃこと春菊のフェデリーニ
★ごぼうと大根のおみそ汁
★バナナとドライ・プルーンのコンポート
ちりめんじゃこと春菊のフェデリーニ。フライパンにオリーヴ・オイルと輪切り唐辛子を熱して、ちりめんじゃこを炒め、じゃこがきつね色になったら、春菊を生のまま加えて更に炒め、茹でたフェデリーニも加えて、日本酒+お醤油+黒胡椒で味つけ。
バナナとドライ・プルーンのコンポート。熟れたバナナとドライ・プルーンを、はちみつと少量の水で煮た。ワインを入れ忘れた~。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月20日 0時20分
映画DVDショップに商品を追加。
【待宵夜話】++映画DVDショップ(by.Amazon)++内の〔恋愛映画(外国)〕に『ニューヨークの恋人』と『しあわせな孤独』と『チョコレート』を、〔青春&スポーツ映画(外国)〕に『センターステージ』と『コヨーテ・アグリー』と『あの頃ペニー・レインと』を、それぞれ追加致しました。
※新規追加商品は、各カテゴリーのトップに表示されるように設定しています。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月16日 3時22分
「蕎麦粉のすいとん入りみそ汁」を作ったよ。
【2008年11月14日(金)のお昼ごはん】
★にらと長ねぎの納豆焼き
★かぼちゃの煮物
★ふろふき大根(みそ+レモン汁+みりんを混ぜたもので)
にらと長ねぎの納豆焼き。適当に切ったにらと長ねぎに、蕎麦粉+日本酒+水+納豆+めかぶを混ぜあわせて、オリーヴ・オイルを熱したフライパンで両面焼く。ソースとマヨネーズで。
ねぎ焼きの蕎麦粉版みたいな感じ。納豆とめかぶを加えると、粘り気のおかげでよく混ざるので、たまごを入れる必要がなくなり、つなぎの粉も少量で済む。しかし、納豆を加熱するわけだから、すごい匂いになる(私は慣れた)。
【2008年11月15日(土)の朝ごはん】
★蕎麦粉のすいとん入りみそ汁(大根と長ねぎ入り)
★かぼちゃの煮物
蕎麦粉のすいとん入りみそ汁(大根と長ねぎ入り)。鰹だしをとって、大根と長ねぎを煮て、蕎麦粉を水で溶いたものを、すいとんのように、ぽとんぽとんとスプーンで落としていく。蕎麦粉に火が通ったら、おみそと日本酒で味つけ。
「みそ汁と蕎麦がき」を食べるつもりだったのだけど、蕎麦がきのためにお湯を沸かすのが面倒になって、おみそ汁に蕎麦粉を溶いて入れた。蕎麦粉って、かたまりになると独特の風味が出るから、苦手な人も多いんだろうけど、私はこの匂いだからこそ好き。
作者:香ん乃(かんの)
更新日:2008年11月15日 6時0分